【病態編】花粉症の人は騙されやすい? それとも慎重派??
花粉症治療は不満だらけ
ある製薬会社のアンケート調査によると、西洋医学的な治療を受けている花粉症患者の約7割が「症状が抑え切れていない」と治療に不満を持っているそうです。
花粉症の原因の大部分を占める スギの木 は、夏に一番 生長するのですが、暑ければ暑いほど ぐんぐん生長する性質があるため、前年の夏が 暑ければ翌年の春先に花粉が大量に飛び回ります。
花粉症のメカニズム(『かんぽう×美』風に)
スギ や ハウスダスト、ダニ、猫の毛 など、我々の身体にとって『異物』が侵入してきた時、体内にある 防御システム が、それが我々の身体にとって『悪いもの』なのか『放っておいていいもの』かどうかを判断します。
この防御システム が、「これは身体にとって悪いものだ!」と判断した場合、体内は緊急事態となり 異物の侵入を ブロックするように作動します。
異物の侵入経路は、目、鼻、口なので、具体的には、
「くしゃみで体の外に吹き飛ばす」
「鼻水や涙で体の外に洗い流す」
「鼻を詰まらせて体の中に入れさせない」
などという防御反応です。
そして、この反応が過剰になった状態が花粉症の症状として現れているのです。
花粉インフルエンザ病?(※ そんな病気は ありません。)
この防御反応(= 花粉症の症状) は、実は、身体にとって非常に大切な反応です。
確かに、スギ花粉は 我々の身体に対して『それほど悪い変化を もたらさない 異物』 と言えますが、もし仮に、花粉が我々の身体に重篤な変化をもたらす異物 だったとしたら・・・
例えば、スギ花粉が
《花粉インフルエンザ病》
(※ こんな病気はありません)
を引き起こす『原因菌』
(※ 菌でもありません)
だったとしたら、花粉症の人は『花粉を体内に侵入させない防御反応』が強いから《花粉インフルエンザ病》には なりにくいでしょう。
しかし、もちろん そんな病気は無いので、考えようによっては、花粉症の人は花粉に騙されて過剰反応していると言えます。
どこからか、プラカードを持って「ドッキリでした~」と、出てきて欲しいですよね?(笑)
身の回りに大量の花粉がある以上、どんなに強い抗アレルギー剤を用いても、すべてを抑えることは困難ですし、抗アレルギー剤で症状を抑える方法だけでは花粉症を完全にコントロールしているとは言いにくいです。(だから「症状が抑え切れていない」と感じるのでしょうね。)
では、漢方の世界では、花粉症をどう治療していくのか?
それは、次回【治療編】で詳しく述べたいと思います。
(つづく)
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