【治療編】花粉症になりやすい人を見つける10項目チェック
花粉症は むくみ が原因
前回の【病態編】で書きましたが、花粉という異物を、
「くしゃみで体の外に吹き飛ばす」
「鼻水や涙で体の外に洗い流す」
「鼻を詰まらせて体の中に入れさせない」
といった防御反応が過剰になったものが花粉症の症状です。
この時、鼻水・涙・気管分泌物 といった 分泌液が過剰になればなるほど上記症状は重くなります。
(※ 気管分泌液には花粉を捕まえる作用があり、くしゃみ は 分泌液の増加による刺激で分泌液ごと外へ吐き出すという反応なので、分泌量が多いほど くしゃみ が出ます。)
そして、これら分泌液の材料は体内の水分です。
ということは、身体に余分な水分が多い(=むくみやすい)人ほど、花粉症の症状が強く出現するのです。
花粉症になりやすい人のチェックリスト
漢方の世界では、むくみやすい人のことを『水毒(すいどく)』の証の人といいます。
自覚症状のある人は勿論、自覚症状が無くても、実は むくみ体質(水毒)という人が意外と多いです。
ここで、【水毒危険度チェック】です。
以下の10の質問に、どれだけ当てはまるかチェックしてみましょう。
□ 足に靴下の跡が付きやすく、なかなか、とれない。
□ トイレ(お小水)に行く回数が、一日4~5回以下。
□ 便秘や下痢に なりやすい。
□ 手足が冷えやすい。また、のぼせ易く、上半身に汗(寝汗)を かきやすい。
□ 急に立ち上がると(貧血性でない) めまい や 立ちくらみ がする。
□ 乗り物酔い を したり、じっとしていると、揺れていないのに「地震?」と錯覚したりする事がある。
□ 耳鳴り や 飛行機の機内などで気圧が変化した時に耳が塞がりやすく、なかなか回復しない。
□ 生理痛 や 生理前症状(イライラなど)が強かったり、下り物にレバーのような血の塊が出たりしやすい。
□ 水分(とくに冷たいもの)を多飲する。
□ 舌の両サイドに、下の歯の裏側に当たった跡(歯型)がある。
以上の項目に3項目以上当てはまる人は、『水毒』の可能性が高く、6項目以上当てはまる人は、漢方治療を おススメします。
どんな漢方薬が良いの?
花粉症に対する東洋医学的な治療方法は、むくみ体質を改善する漢方薬を用いて【花粉に対する過剰反応を抑える】という方法を基本としています。
我々は毎日水分を補給(in)し、尿として排出(out)しています。
むくみ体質(水毒)の人は、この(in)と(out)のバランスが崩れている可能性があります。それは、
①飲む量が多すぎる。
②出す量が少なすぎる。
③上記の両方。
そのため、腎臓の働きを たすける漢方薬が効果的な場合もありますし、小青龍湯のような、気道の むくみ を取り除く漢方薬や、当帰芍薬散のような冷え症からくる むくみ を改善させる漢方薬が効果的な場合もあります。
同じ『花粉症』でも、(人によって証に合った漢方薬が異なるので)自分に どの漢方薬が合っているのかは、専門医に診察してもらった方が確実です。
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