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「どうしておなかがへるのかな?」と真剣に向き合うと・・・

この記事の所要時間: 49

どうしておなかがへるのかな?

 

幼稚園や保育園~小学校時代に、食事の前に歌を唄った経験はないですか?

私は、当時「♪どうしておなかがへるのかな?」と唄った記憶があります。(余談ですが、あの歌のタイトルって「おなかのへるうた」っていうそうです。知らなかった!!笑)

この歌の歌詞は、結局のところ「空腹になる理由」には全く触れず「お腹と背中がくっつく!」という結末で終わりますが、今回、【かんぽう×美】風に、この謎に取り組みたいと思います。(笑)

 

 

 

 

「体温をどうするか」問題

 

地球上の全ての生物は、本能的に自分たちの種を残こそうと努力しています。

ある動物は身を軽くして空を飛んだり、
ある動物は巨大化して外敵から身を守ったり、
ある動物はライバルが住めないような所に住んだり・・・、

こういう努力をする理由は、「いかに外敵と会わずに異性(パートナー)とめぐり合うことができるか」ということです。

そういった「種を残す」という観点でみると、まず起こるのが『体温をどうするか問題』です。

 

・・・と、ここで、
これからお話しすることは、高校の生物の授業みたいな内容ですが、難しい名前なんかは全く覚える必要がありませんので、AとかBとかに置き換えて軽い気持ちで読んでください。

 

生物を『体温調節』に着目して分類すると、

①変温動物(へんおんどうぶつ)・・・難しいので【グループA】でいいです。
②恒温動物(こうおんどうぶつ)・・・同じく【グループB】

に分類されますが、平たく言うと、

Aは、外気温の変化で体温が変わる動物→寒くなると体温が低下し、暑くなると上昇する
Bは、どんな状況でも体温を一定にする動物→体温が下がると上げ、上がると下げようとする

という感じで、我々人類は、もちろん【グループB】に属しています。

 

どうしてこんな分け方をするかというと、

体温調節をするためには多くのエネルギーが必要だからです。

例えば、スポーツなどで身体を動かすと体温が上昇しますが、すごく疲れますよね?
この時、我々は体温調節をするために多くのエネルギーを消耗したから疲れたのだと言えます。

つまり、【グループA】と【グループB】の差は、体温調節するためのエネルギーを作る行為を放棄したか重要視したかという差だと言えます。

 

 

【グループA】に代表される動物は、昆虫や爬虫類なです。

このグループの特徴は、
①体温調節のためのエネルギーを必要としないのであまり食事をしなくても大丈夫
②外気の変化によって死に絶えてしまう危険性がある
というものです。

もう少し具体的に言うと、

昆虫は、種を残すため「体温を一定にする能力」を諦めた代わりに身軽になって羽で飛ぶことを選びました。そのため多くの仲間(異性)と出会う確率が上がりその分交尾ができます。冬の寒い時期になると自分たちは死に絶える代わりに次の世代が温度変化の少ない土の中などで卵~幼虫で成長します。そして、春になって成虫になると、その世代がまた同じことをします。つまり、1シーズンごとに世代交代して種を残しています。

爬虫類は、赤道直下などの気温が変化しない地域にしか生息できませんが、巨大化してその地域の生態系の頂点に立ち、種を残しています。巨大化しても数日間くらいなら食事をしなくても生きていけるので無敵ですが、限られた地域で場所や食料を取り合って生息しなければならないので数を多くすることはできません。

 

 

 

【グループB】のトップに立つために・・・

 

もう先程、少し答えを書いちゃってますが、我々がお腹が減るのはエネルギーを蓄えるためです。

「♪どうしておなかがへるのかな?」の後は、「♪たいおんをたもつためにへるんだよ」とするのがいいですかね?(字余り、笑)

北の寒い所でも、南の暑い所でも、春も夏も秋も冬も、周りの気温に影響されずに生きることができる我々は、昆虫のように気温が下がって死に絶えることはないし、爬虫類と違い地球上の生息範囲も広いです。

 

しかし、この王者の生活をするためには、ある程度の体格(筋肉)が必要です。

どんな状況でも体温を保って生き抜くことを選んだ我々人類は、一日ごとに たくさん食べ、筋肉を休めさせるために長く寝なければなりません。

つまり、お腹が空いたのに食べなかったり眠いのに無理やり起きたりして頑張る行為は、大げさに言うと、種を残すという本能を否定している行動なのです!

 

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