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冷え症

この冬「寒い」と思わなかった人が要注意な理由

この記事の所要時間: 320

冬は寒い・・・(あたりまえ)

 

毎年12月~2月は日本で一番寒い時期ですよね。

この時期、みなさんも様々な冷え対策を講じているとは思いますが、例えば、会社内でみんなが「寒い~」を連呼しているような状態なのに、自分はそれほど寒くはないなぁと感じたことはありまえんか?(あるいは、そういう事を言っている人を見かけたことはありませんか?)

周りの人が寒いと感じるような環境なのに寒さを感じにくい状態の人は、寒さに強い(ホルモンバランスや筋肉量・体脂肪率の関係など)ということもあるでしょうが、もしかしたら、ちょっと良くない血行状態なのかもしれません!

 

 

 

人はどうして寒さを感じるのか

 

以前、人間をはじめとする哺乳類は【恒温動物】だという話をしました。(詳しくはこちら。※別枠で開きます。) 今回は省略しますが、要は、「人間は体温を一定に保っている」ということだけ思い出してください。

35~37℃に保たれている我々の体温が1℃でも低下してしまうと『生命の危機』となりますが、それを真っ先に感じる場所は身体の一番表面にある【皮膚】です。

つまり、皮膚で身体の内部と外部の温度差が激しいと感じた時に「寒い」と感じます。

 

・・・あたりまえのことをもっともらしく言ってすみません。(笑)

 

要は、「皮膚に冷たい風などが当たって温度差を感じたら寒いと思う」のです。(あたりまえ)

 

 

 

寒さを感じた時に起こる反応

 

人が寒さを感じると、体温低下を防ぐために色々な反応をします。

筋肉を震えさせて熱を産生しようとしたり、身体をさすって摩擦で熱を発生させようとしたり・・・。中でも、皮膚表面に近いところを流れている血管を収縮させる反応が一番重要です。

 

これも以前話したことですが、身体の中で一番温かいものは血液です。その血液が体表で冷やされてしまうと急激に体温が低下してしまうので、我々が「寒い」と感じた時は体表部、特に心臓から一番離れているところ(これを末梢と言います。)の血管を収縮させることで血液を冷やさないようにします。(詳しくはこちら。※別枠で開きます。)

 

 

 

では、もともと血管が収縮している人は・・・!?

 

さきほど、皮膚で身体の内部と外部の温度差が激しいと感じた時に「寒い」と感じますと言いましたが、では、元々血管が収縮していた人の皮膚に冷たい風が当たるとどうなるでしょうか?

もちろん個人差はありますが、元々熱かった部分に冷たい風が当たるのと、元々冷たかった部分に冷たい風が当たるのとでは温度差にも差が生じます。

つまり、冷たい身体に冷たい風が当たって(防御反応で)血管が収縮しても、あまり寒いという実感がないかもしれません。(身体の防御反応は寒いと感じるから血管を収縮させるのですが、元々慢性的に血管が収縮している人にとっては「いつものこと」みたいな感じ方になるかもしれないのです。)

 

だから、周りが「寒い」「寒い」と言っているのに、自分は寒いと思わない・・・という人は、もしかしたら、慢性的な冷え性があるかもしれません!

余談ですが、私の診療所に通われていた冷え性の患者さんに漢方治療を行なったところ、明らかに冷えが改善されたのですが、その時、「逆に冬がこんなに寒いとは思いませんでした。」と言われたことを思い出します。(笑)

 

慢性冷え性状態の上に防御反応でさらに血管収縮してしまうのは身体にとって最悪ですので、こういう寒い時期は、いつも以上にご注意ください。

 

 

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