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冷え症

ぜんぶ冬のせいだ。(あなたのせいではない!)

この記事の所要時間: 36

漢方の効きが悪くなる季節?

 

今の時期、患者さんから「漢方薬の効果がイマイチです」とか「以前ほど症状が改善しません」といった内容の訴えが多くなります。(特に、寒い季節に初めて漢方治療を開始したケースに多いです。)

 

そういう時、私は必ず、

「それは、漢方薬が効かなくなった訳でもありませんし、ましてや、○○さんのせいではありません。」
「それは全部冬の寒さのせいです」

と言うようにしています。

 

 

 

身体にとってのプラス・マイナス

 

まず大前提として、「我々の身体が元気な状態」にいるためには、血流が良好で筋肉や内臓へ酸素が多く運搬されることが重要です。

ここで、我々の身体の血流が増えるように働く要因『プラス要因』、逆に、我々の身体の血流が減少するように働く要因『マイナス要因』として色分けしてみると、以下の図のようになります。

 

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この時、【漢方薬】という要因は、血流が良好になるので、もちろん『プラス要因』です。

他にも、【半身浴】や【足湯】、【マッサージ】、【腹巻】、【防寒タイツ】なども『プラス要因』と言えます。

 

そして、『プラス要因』『マイナス要因』を上回っていれば元気でいられるわけですが、ここで問題となってくるのが【季節】という要因です。

 

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例えば、「春先の温かい日差しの中」と「冬の吹雪いた中」とで、スーパーやコンビニに買い物に出かけた時を想像してみてください。

1~2日程度なら、大した差にはならないかもしれませんが、1年を通して、雨の日も風の日も、いつも同じ動作をしている我々にとって、季節によるダメージには大きな差が出ます。

 

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具体的には、春先~夏にかけての【季節】という要因は『プラス要因』になりますが、晩秋~冬の間の【季節】という要因は『マイナス要因』となります。

 

 

 

【冬の寒さ】vs【漢方薬】

 

以上を踏まえて、身体にとってのプラス・マイナスを考えてみましょう。

他の要因はプラス・マイナスともに均衡している場合、【漢方薬】により『+1』の効果が得られても、【冬の寒さ】が『-5』くらいの効果だったとしたら、全体的にマイナスに傾きますよね?

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冒頭のような「漢方薬の効果がイマイチ」に感じてしまうのは、このためです。(決して漢方薬が効かなくなったからではありません。)

 

この理論で考えれば、【暖かい季節】は『プラス要因』となるので、春先~夏は漢方薬の効果を感じやすい季節と言えます。

しかし、春先は花粉症、梅雨はむくみ、夏は夏バテと、『マイナス要因(−0.5くらい?)』も、あることはあるのですが・・・

 

 

 

ぜんぶ冬のせいだ。(でも・・・)

 

以上のように、悪いのは、ぜんぶ冬のせいです。(あなたのせいではないです。)

でも、だからといって何もしなければ、冬にやられてしまいます。

 

だから、

「今、調子が悪いのは、ぜんぶ冬のせいだ。でも、私のせいじゃないけど、『プラス要因』を、ちょっとでも増やす努力をしよう。」

と思って行動してみましょう。

 

 

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