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生薬解説

美魔女御用達?【阿膠(あきょう)】の実力とは!?

この記事の所要時間: 342

美魔女御用達?

 

ちょっと前ですが、40~50代以上の美しい女性を『美魔女』と紹介するような番組がありました。

その番組内で「肌がボロボロ(※自称です)だった50代の女性が毎日『阿膠(あきょう)』を飲んだら若返った」というエピソードが紹介された翌日に、私の診療所でも多くの お問い合わせを いただき大変だった記憶があります。(笑)

 

でも、『阿膠』は美魔女効果が期待できるスゴい生薬というのは本当です。

 

 

 

阿膠とは?

 

『阿膠』という生薬は、中国最古(約2~3世紀の頃)の生薬専門書である『神農本草経』に、すでに「主に婦人病の治療薬として使用される『上薬』」として書かれています。

ちなみに、生薬は、「上薬・中薬・下薬」に分類されていて、中薬・下薬は「使い過ぎると身体に良くない作用が出るかもしれないので使用量を注意しなければならない」のに対し、上薬は「不老長寿作用のある養生薬で、無毒なので長期間服用してもよい。」とされています。

また、16世紀に書かれた薬学書である『本草綱目』にも、『阿膠』は「聖薬(非常に優れていて、効能のある薬)」と絶賛されています。

 

 

『阿膠』は、ロバのニカワの事です。

ニカワとは『膠』と書き、ロバの皮を水に漬けて鍋に入れて煮続け、煮汁を取り出すといった工程を何度も繰り返した後に固まったものです。この過程で用いる水について、特に阿井という場所の水を使うと良質の膠になると言われたことから『阿井水の膠(ニカワ)』⇒『阿膠(アキョウ)』となったそうです。

 

「ロバの皮」というと「うっ!」って思う方もおられると思いますが、主成分は豊富なコラーゲンです。『阿膠』は、別名を『和漢コラーゲン』などと呼ばれることもある貴重な生薬なのです。他にもカルシウム、マグネシウム、鉄など27種類のミネラルやコンドロイチンを含んでいます。

現代でもコラーゲンは肌に良いとされていますが、コラーゲンという言葉も存在していなかった大昔から高い美容効果が認められている貴重で高価な生薬でした。(今でも『阿膠』は十分高価な生薬ですが・・・。)

 

 

 

楊貴妃や西太后の美の秘訣!

 

世界三大美人の一人とされる楊貴妃(ようきひ)は、唐の時代随一の美女と言われています。それは、唐の第9代皇帝である玄宗皇帝が、自分の息子の妃であった楊貴妃の美貌に惹かれ、自分の妃にしてしまうほどです。

しかし、一説には、楊貴妃は生まれつきの美人ではなかったとも言われており、『全唐詩』という書物には、楊貴妃が隠れて『阿膠』を服用した結果、美しくなったという記述があるそうです。

 

 

また、『阿膠』は、美容効果以外にも、出血に対する止血薬としての月経過多生理痛の緩和産後の滋養効果や、抜け毛の改善便秘改善骨粗しょう症予防効果があるとされています。

この効果は、清の時代の西太后(せいたいごう)が、習慣性流産(不妊症)の治療に阿膠を用いて、後に清朝10代皇帝となる同治帝を出産することができたということでも知られています。

 

 

 

まとめ

 

以上のように『阿膠』の効果は(漢方医っぽく表現すると)、補血滋陰・潤燥止血安胎効果です。

 

過去の投稿でも何度か説明しているように、漢方の世界では『血』の巡りを重要視しています。

血の巡りが改善すれば、冷え症が改善され、全身に酸素や栄養が運ばれるので新陳代謝が促進され、肌が潤って ハリ と透明感が生まれます。

それに、内臓系(特に子宮や卵巣など)の動きが良くなり、女性特有の悩み(生理不順から来る肌荒れなど)にも強い効果が期待できます。

 

以前、「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)という方剤を処方した方がいい人は美人な人が多い」という「漢方薬あるある(迷信)」を紹介しました(詳しくはこちら)が、それと比べると、『阿膠』は健康的な美人にさせる生薬であると言えるでしょう。

 

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