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『滋養』って何? 『強壮』って何?

この記事の所要時間: 351

滋養・強壮を辞書で調べると・・・

 

国語辞典で調べると『滋養』は『からだの栄養となること。また、そのもの。「―をとる」「―物」』、
『強壮』は『からだが丈夫で元気なこと。また、そのさま。「―な身体」』 
と あります。

・・・よくわかりませんよね?

滋養・強壮という言葉でしか表せない大きな意味があるから 漢方専門の医師や薬剤師は  好んで用いるのかもしれませんが、聴く側にしてみれば これほど胡散臭い言葉も ないかもしれません。

 

 

 

滋養と栄養のちがい

 

『滋』とは『潤す』『染みこませる』といった意味があり、『滋養』とは『身体に養分が染みこむ』という意味や『特別な栄養素になる食材そのもの』を指すこともあります。

 

では、『滋養』と『栄養』って何が違うのでしょうか?

 

現代社会では、ビタミンやタンパク質、炭水化物などを摂取することを『滋養』とは言いません。

これらの栄養素は日常 簡単に摂取できるので、わざわざ『滋養』とは呼ばずに『栄養』と呼びます。

現代で言うところの『滋養』とは、冬虫夏草・鹿茸・高麗人蔘などといった、漢方薬で用いられるような生薬に含まれる栄養分を指します。

 

 

 

冬虫夏草からみる滋養

 

『滋養』について理解するために、冬虫夏草を例にしてみましょう。

 

冬虫夏草とは昆虫に寄生したキノコの総称であり、虫ではありません。

卵から孵化した幼虫が土の中に潜り、3~4年かけて植物の根の栄養分を吸収して大きく成長する過程で、冬虫夏草菌という真菌(キノコの一種)が幼虫に感染します。

この冬虫夏草菌が、幼虫から養分を奪って成長していくのですが、この時、身の危険を感じた幼虫が菌と闘うために通常時とは比べ物にならないくらいの免疫細胞をつくり、文字通り 死闘を繰り広げます。

長い死闘が続いた後 幼虫は死に絶え、見た目は幼虫ですが、中身は すべて冬虫夏草菌に変わってしまいます。

この、長い死闘により特別な栄養素を豊富に含んだキノコを我々が摂取することで、特別な効果が見られたので、昔の人々が我先に入手したり王様に献上したりしました。

これが冬虫夏草です。

 

つまり、『中々手に入らない特別な栄養素を含む貴重なもの』や『そういう栄養を摂取すること』を『滋養』と呼びます。

以前も同様な記述をしましたが、今の科学ではまだ発見されていなくても、長年の歴史により確立された生薬の栄養素が『滋養』です。(詳しくは、『どこにも書いてない漢方薬入門~エキス薬と煎じ薬は何が違うの?』参照)

 

 

 

強壮とは?

 

例えば、「疲れている時にニンニクを食べたら元気になった」というように、長期的ではなく比較的短期的に身体を元気にさせるような作用を『強壮』と言います。

 

『滋養』と『強壮』は基本的に似ていますが、『滋養』は『疲労を回復させる作用』を含んでいるのに対し、『強壮』は身体を活動的にしたり精力的にしたりするという『奮い立たせる作用』のみを指す場合が多いです。

ただ、もちろん『強壮』するためには栄養素が必要であり、『滋養』と『強壮』は基本的には同じものとみなして『滋養・強壮』と セットで用いることが多いです。

 

 

 

滋養強壮のまとめ

 

『滋養強壮』を 東洋医学的に(胡散臭く?)言うと、『先天の気である体質の弱い部分を栄養分で補い、体質を改善して強い体をつくること』と言います。

私たちの身体は、寒かったら震えたり暑かったら汗をかいたりといったように体温を保ったり、血圧やホルモンバランスを保つようにしたりすることで、無意識に身体バランスを保ち健康を維持しようとしています。

これを西洋医学的に『恒常性(こうじょうせい)・ホメオスタシス』と呼びますが、大きな病気になった時や身体虚弱時には、この恒常性が著しく阻害されてしまいます。

この時、『滋養強壮作用のある漢方薬』を服用することで、早い回復が期待できます。

 

だから、医者や薬剤師は「滋養強壮に効く漢方を処方します」と言ってしまうのでしょう。

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