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皮膚炎

アトピー性皮膚炎は改善しても、原因は治せない!?

この記事の所要時間: 330

アトピー性皮膚炎とは?

 

日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎の定義では、

「増悪・寛解を繰り返す掻痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を持つ」

とされ、アトピー素因とは、

①家族歴・既往歴(気管支喘息、アレルギー性鼻炎・結膜炎、アトピー 性皮膚炎のうちのいずれか、あるいは複数の疾患)または②IgE抗体を産生しやすい体質を持った素因

とされています。

 

難しい用語で塗り固められた説明ですが、つまりは、今現在はっきりとした原因は解明されておらず、分かっているのは、
「アトピー性皮膚炎は気管支喘息やアレルギー性鼻炎・結膜炎等の発症と基本的に共通した何らかの体質的な素因があり、これらの疾患を合併しやすい」
ということです。

 

 

 

アトピー性皮膚炎の原因は治せない?

 

もう少し詳しく話しますと、アレルギー検査で『スギ花粉』や『ハウスダスト』など(これを『アレルゲン』といいます)が陽性の人はアレルギー性鼻炎や結膜炎などを引き起こしますが、この『アレルゲンの陽性反応』というのは、その人その人の生まれ持ったもの(先天性のもの)です。

 

この、生まれながらにみられる体質的な素因は、現時点では西洋医学でも東洋医学でも治すことができません。

 

西洋医学は、『アレルゲンの陽性反応』を治療しているのではなく その後のアレルギー反応を抑える薬を投与する治療をしていますが、ご承知の通り、そういった薬の中には副作用がみられるものが多いです。(それを承知で使用しなければならないケースが大半です。)

 

一方、東洋医学も『アレルゲンの陽性反応』を治すことができないところは同じですが、東洋医学の特徴は、(西洋医学のように)身体に良く無い反応を薬の力で直接的に抑えるのではなく、そういう反応が起きても跳ね返すくらいの体力を増やすという観点で治療をしています。

 

そして、その観点による治療が とても有効なケースが多々あります。

 

 

 

RPG(ロールプレイングゲーム)的発想

 

例えば、甲殻類のアレルギーのある人でも(良く寝た翌日など)体力があれば少しぐらい食べても症状が出現しなかったり、安静にしていれば体力が回復して症状が落ち着いたりといったことを経験しています。

これをRPG(ロールプレイングゲーム)で例えると、
HP(ヒットポイント)が30以下になるとアレルギー反応が出現しやすくなるから、宿屋や薬草を使ってHPを常に40以上にしておく
・・・という発想になりませんか?

 

つまり、体力を増やす治療をすることが副作用もなく症状悪化を防ぐことのできる身体に優しい治療法なのです。

 

 

アトピー性皮膚炎のおさらい

 

以前、アトピー性皮膚炎のメカニズムについて投稿しました。(くわしくは、こちら

少し おさらいしますと、『かんぽう×美』的には、
アトピー性皮膚炎は、①身体の『冷え』を解消するため、②身体の防御反応が『炎症』という「わざと熱を出す反応」を起こし、③その結果、体温を上昇させようとしている。

つまり、「(手足だけではなく)体じゅうの至る所で『冷え』による『慢性的な しもやけ状態』が起きている」と考えることができます。

 

 

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そして、今までの発想で考えると、

アトピー素因を治すことは出来ないけれど、身体を冷やさないように気を付けたり、体力を増やすことを心がけたりする治療をすることで、皮膚炎の症状発生や悪化を防ぐ

という考えに行き着きます。

 

もちろん、こういった東洋医学的治療は、西洋医学と併用できます。(良いとこ取りです!)

 

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