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コリ・筋肉痛

なぞなぞ? 筋肉は動いていない時ほど動いている!?

この記事の所要時間: 32

『前へならえ』の姿勢は動いている or 動いていない?

 

小学生の頃、朝礼で整列する時などに『前へならえ』の姿勢をしたことがありますよね?

この姿勢をしている時、筋肉は動いていると思いますか?

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一見、動いていないように見えますが、この時、私たちの筋肉は『前へならえ』の姿勢を維持するために動いています

現に、この姿勢を もしも 1時間くらい続けていたら、上腕の筋肉が疲れてプルプル震えてくるでしょう。

友達と『両手を振る』vs『前へならえ』で、どちらが先に疲れてくるかを対決したら、間違いなく『前へならえ』の方が先に疲れるハズです。

それは、動かしている筋肉がピンポイント過ぎるからです。

『両手を振る』動作は多くの筋肉が手分けして動いていて、また、慣性の法則(=勢い)も加わるので ひとつひとつの筋肉の仕事量は『前へならえ』の動作を支えている筋肉の仕事量よりも少なくて済みます。

 

ところで、『前へならえ』の動作を支えている筋肉って腕や肩だけじゃないのを知ってますか??

 

 

 

『前へならえ』で使う筋肉

 

例えば、ウルトラマンのソフビ人形やリカちゃん人形などの 腕の関節しか動かせない人形(細かい関節は動かない人形)を思い浮かべてください。

はじめ、両腕を下げた状態で立たせると問題なく立ちますが、次に、腕を『前へならえ』の状態にして立たせると人形は腕の重さにバランスを崩して前に倒れてしまいます。

 

でも、人間は『前へならえ』をしても前に倒れることはありません。

 

それは、『前へならえ』の動作をする直前(0.1秒くらい前)に 体幹 や 下腿(ふくらはぎ) などの筋肉が 腕の重さで前に倒れないように先に反応して力が入っているのです。

これを「先行随伴性姿勢調節」といいます。

 

他にも、股関節 や 膝関節 などの筋肉が関節を巧みに動かすことで『前へならえ』のバランスを保っています。

 

 

 

体が動かな過ぎるから痛くなる

 

つまり、いつも同じ姿勢や動作ばかりしていると、その姿勢を支えている筋肉と、そこに関連した筋肉しか仕事をしないので、すぐに疲労が蓄積してしまうのです。

 

人間の祖先は、狩猟や農耕など 体を動かす生活をしているのだから、我々の体は、デスクワークのような何時間も同じ姿勢で仕事をするように進化してきた訳ではありません。

 

適度な運動をすることは重要ですが、30分運動した後に2~3時間 同じ姿勢で座りっぱなしでいたら、その効果は ほとんど打ち消されてしまうという報告もあります。

 

適度な運動以上に重要なのは、

①長時間 同じ姿勢でいない。

②運動よりも(正しい方法でする)ストレッチ。

③こまめに休息を取る。(疲れた時は早く寝る)

④新しい筋肉を増やすためにも筋肉の材料を摂り入れる。(よく食べる。)

などの対策を組み合わせることです。

 

筋肉の疲労が重なってコリ固まると血行も悪くなります。

肩こり や 腰痛 などの症状のひどい方は、上記①~④をスムーズに行うためにも、漢方薬や鍼灸、マッサージなどを併用されたほうがいいでしょう。

 

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