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ハイブリッド漢方 ~ 西洋医学を否定しない東洋医学

この記事の所要時間: 317

東洋医学と西洋医学は『究極の選択』か?

 

以下は、私の診療所で患者さんが話されたエピソードです。

その患者さんは、ある病気で ある西洋薬を長期的に服用されていました。
そんな中、漢方治療に興味を持たれ、ある日、漢方を専門としている薬局に行ったそうです。
そして、漢方相談を受け、いざ、漢方薬を処方してもらおうとした時に、「今後、西洋薬は飲まないでください。」と言われてしまいました。
今まで劇的な症状回復はしていなくても、西洋薬を服用することで何とか症状は抑えられているのではないかと考えた その人は、「西洋薬を完全に止めて漢方薬だけにするのも怖い」と、その時は、漢方治療を断念されたそうです。

 

東洋医学と西洋医学は、相反する医療で、どちらかを捨てて どちらかを選ばなければならないもの・・・なのでしょうか?

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東洋医学と西洋医学は敵対しない!

 

私は、このサイト内で今まで『漢方治療を否定する西洋医』を否定(?)するような記事を投稿してきました。
(くわしくは、こちらを。)

でも一方で、実際には、逆に『西洋治療を否定する東洋医学系の医療関係者(薬剤師・鍼灸師・整体師など)』も数多くいます。

そして、もしかしたら、読者の方々は「(私も)その人々の中に入っているのでは?」と思われているかもしれませんが、ご安心(?)ください(笑)

 

 

私が、【かんぽう×美】を設立して一番初めに投稿した記事は、

『漢方薬を飲んだ方が良い時、西洋薬を飲んだ方が良い時』(2014.6.17投稿)

というタイトルで、漢方薬と西洋薬を飲み分けることで『良いとこ取り』をしましょうという内容でした。
(詳しくは、こちらを。)

また、

『ステロイドをチョットだけ知ってみよう! (はなしはそれからだ)』(2016.2.1投稿)

では、ステロイドは「使ってはいけない」のではなく「使い方を間違えないで欲しい」とし、東洋医学と西洋医学の使い分けの方法を書きました。
(詳しくは、こちらを。)

 

 

 

私は、東洋医学と西洋医学は、相反するものでも敵対するものでもなく、共存できるものだと思っています。

 

例えば、『生理痛』や『胃痛』『各種神経痛』などの痛みの症状が強く出現している時の治療方針としては、

①まず、今現在出現している激しい痛みを取り去ることができるなら取り去る。
②次に、痛みの原因を見つけ、それに対する治療をすることで再発させないようにする。

という流れが重要で、これは①だけでも、②だけでも不十分です。

そして、①は鎮痛剤を主体とした西洋医学が、②は血流改善効果のある漢方薬を主体とした東洋医学が得意分野になります。

 

 

私の診療所の治療方針としましては、

例えば、『不眠症』で悩んでいて、他の病院で処方された睡眠導入剤で何とか寝ているという患者さんが来院し、診察の結果、漢方薬を処方することになった時には、

①「まずは、今通っている病院で処方された西洋薬は止めずに、このまま服用してください。」
②「その状態で、私が処方した漢方薬を服用してください。(今の服用薬に漢方薬がプラスされた状態をしばらく続けてください。)」
③「その後、症状が改善してきたら、その時に、西洋薬をどうするか考えましょう。(指示します。)」

という流れで診療しています。

 

漢方薬にしろ、西洋薬にしろ、「飲んでも飲まなくても同じ(医学的に効果が無い)なら飲む必要は無い」ですが、逆に、「必要な時には飲んだ方が良い」のです。

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