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飲酒

アルコールあるある~お酒に関する5つの『なぜ?』

この記事の所要時間: 332

アルコール5大 あるある

 

忘年会シーズン真っ只中ですが、〈かんぽう×美〉的に『アルコールに関する不思議』を解説していきたいと思います。

 

 

その1:なんでアルコールを飲むと酔っぱらうの?

 

アルコールは、胃や腸で吸収(後述)され血液に溶け込みます。

胃腸からの血液が肝臓に運ばれるとアルコールの分解が始まるのですが、一度にアルコールを分解できる量は限られているから、アルコール量が多いと分解されないまま心臓に戻り、全身に流れてしまいます。

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このようにして 分解されずに血液内を漂っているアルコールが脳に到達し、脳内のアルコール濃度が上昇してくると、脳がマヒし、酔った状態になります。

 

 

その2:空きっ腹での飲酒は、なぜ悪酔いするの??

 

アルコールは約20%が【胃】、残りの約80%が【腸】で吸収されていると言われています。つまり、胃よりも腸の方がアルコールを吸収しやすいのです。

空腹時は、胃の中が空っぽで、胃と十二指腸を結ぶ部分(幽門部といいます)も開いています。

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ここで、食事を摂らずに一気にアルコールを飲むと、あっという間に腸に流れて行ってしまうので、満腹時よりもアルコールが早く吸収されてしまいます。

逆に、胃の中に食べ物が残っていたり 食事と一緒にお酒を飲んだりした時は、幽門部を閉じ食べ物を消化させようとするため、アルコールも胃の中に留まり ゆっくり吸収されます。また、糖質にはアルコールの吸収を遅らせる効果があるため、食べ物と一緒に飲酒すると悪酔いしないで済むのです。

 

 

その3:食前酒ってなんのためにあるの?

 

アルコールを分解する際に生じる中間成分(アセトアルデヒド)により血管が拡張するので、少量の飲酒により胃腸の血流が増加して動きやすくなって食欲が増し、料理が一層美味しく食べられます。

お酒が弱い or 飲めない人も、食前に 温かい飲み物や お椀もの を食べると胃が温まり動きやすくなるので おススメです。

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その4:冷酒や お酒の種類を変えて『ちゃんぽん』すると悪酔いするの?

 

冷酒やビール・焼酎の水割りなど、冷たい飲み物は口当たりが良くグイグイ飲めてしまうので、ついついアルコール摂取量が急増して悪酔いしてしまいます。また、同じ種類のお酒ばかり飲んでいると、だんだん味覚が飽きてくるので、ある程度の量で飲酒をストップさせることができますが、色々な種類のお酒を飲むと、その度に味覚がリセットされるから、これも ついついアルコール摂取量が急増して悪酔いしてしまいます。

つまり、アルコールの種類や温度ではなく、これは アルコール濃度の問題です。

ちなみに、漢方学的には、冷たい飲み物を飲むと、胃腸→下腹部が冷やされるので、消化器系だけでなく、泌尿器系や肝臓の働きに悪い影響を及ぼすという理由で、あまり おススメできません。

 

 

その5:飲酒をした日の方が早く目覚めてしまうのはなぜ?

 

アルコールによって眠気が来るのは、脳の活動がマヒすることによるものなので、『眠っている状態』というよりは、脳の活動性が低下して『気を失っている状態』と言えます。

飲酒をした日の方が いつもよりも早く目覚めることが多いのは、その目覚めた時が、大部分のアルコールが分解されて脳のマヒが解けた時だからで、それまでの間、脳の活動は低下していますが、肝臓は休めず『残業』していたのです。(※詳細は、【安眠のコツ教えます参照)

 

また、肝臓がアルコールを分解する過程で生じる中間成分(アセトアルデヒド)は、多量になると、吐き気や頭痛を引き起こします。

アルコールは ほとんど分解できても、アセトアルデヒドがまだ分解し終わっていない状況が『二日酔い』です。

 

みなさん、飲酒は ほどほどにしましょう。

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