絶対よくわかる自律神経~人は緊張するから考えることができる!
自律神経とは?
『自律』とは「他からの支配や制約を受けずに 自分自身で立てた規範に従って行動すること」という意味なので『自律神経』とは「私たちの意志とは無関係に規則的に作用している神経」ということになります。
自律神経には【交感神経】と【副交感神経】があります。
一般的に、
緊張している時に作用しているのが交感神経
リラックスしている時に作用しているのが副交感神経
で、この2つの神経が規則的に拮抗しながら活発に働くことで 身体に色々な変化が生じますが、是非覚えていただきたいのは『交感神経が活発に働いている時は脳の血流を増やそうとしている』ということです。
緊張すると なぜ脳の血流が増えるの?
例えば、仕事で皆の前でプレゼンをしなければならないとします。
その時『プレゼンをしなければならない』という行為が『ストレス』となり、緊張して交感神経が活発に働き「(脳以外の)全身の血管を収縮しなさい」と命令します。
すると、内臓や筋肉などへの血流が減少し そこへ流れるハズだった血液が脳に流れることで多くの酸素やエネルギーが脳に運ばれ いつも以上に『考える』ことができるのです。
この時、全身の血管が収縮しているから血圧が上がり、心臓は一回で多くの血液を送るよりも 少ない血液を頻回に送った方が全身に流れやすいから頻脈になります。
脳のある上半身に血液が集中すると 顔が紅潮したり頭から汗がでたりすると同時に 指先や足先の血流が減少するので、身体の防御反応で 温めて血管を拡げようと手の平や足の裏が熱くなったり身体が震えたりします。(ちなみに、手の平が温まると汗をかくから 緊張する場面を「手に汗を握る」と表現します。)
また、先週取り上げたアドレナリンも分泌されるので、いつも以上にイライラしやすくなります。
ストレスが去っていくと・・・
みなさんは、長時間緊張状態が続いても お腹が空かなかったのに、ストレスが無くなりホッとした途端に「ギュ~」って お腹が鳴った という経験は ありませんか?
今『お腹が空かなかった』と表現しましたが、正確には『緊張している最中はお腹が空いているのが気付かなかった』という表現が正しいです。
ストレスが去って交感神経から副交感神経の作用に変わると、今まで収縮していた血管が拡張し胃の血流が元に戻って急に胃が動いたため、お腹が空いているのに気付いたのです。
プレゼンのような『期間限定のストレス』なら まだいいのですが、例えば『人間関係の悩み』などの解決困難な『無期限のストレス』だった場合は、いつまでたっても『真のリラックス』が得られないので胃腸をはじめとする内臓の働きが悪くなって体調に支障をきたすような事態になります。
このように自律神経のバランスが崩れてしまうと一般病院では『自律神経失調症』と診断されることがありますが、西洋医学と東洋医学では その治療法が全く異なりますし、筆者は断然に漢方治療を おススメします。
話が長くなってしまいましたので、~治療編~は次週にしますね。(もったいぶる訳ではないのですが・・・)
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